スコットトランスの原理

2020/05/28 11:37



トランス(変圧器)は、内部にあるコイルの巻数比を使って電圧の昇降を行う機器
です。
発電所から送電される電気を変電所や各戸の手前で変換する際に使用されているので、私たちの生活にも深く関わる電気設備の一つです。


今回はその中の一つ、スコットトランスの説明をします。


スコットトランスは、三相を二相に変換するのでV結線の逆と考えるとわかりやすいでしょう。単相を2つ取れるのはメリットです。
一般的に使われるわけではありませんが、身近なところだと一部の電車や非常用発電で使用されています。


図にすると下記のような回路です。

スコットトランス.png 29.1 KB



UはT座変圧器にあるコイルの0.866(√3/2)の位置に接続
され、NはT座変圧器のO側から主座変圧器にあるコイルの中点に接続します。


この点をベクトル図を使って説明しましょう。


図にある線間電圧の大きさは等しく、位相が2π/3(120°)ずつ均等にズレています。相回転はU→V→Wなので下記の図で表せます。


スコット ベクトル1.png 10.3 KB


このベクトル図の電圧を移動させ、正三角形を作ります。
そして、中点Nの点をとってVNUを求めます。

スコットベクトル2.png 9.63 KB



この図のNと接続した電圧の大きさを計算すると√3/2となります。
それでUはT座変圧器のコイルの0.866(√3/2)の位置に接続されるのです。


続いて変圧器で重要な巻数比の説明です。
T座変圧器の巻数比とat、主座変圧器の巻数比をamとすると下記のようになります。

スコットトランス巻数比.png 34.6 KB



電流の位相差は二次側の電流は一次側の電圧の位相差と同じなので、π/2となります。


回路は複雑に見えますが、仕組みは比較的シンプルなのが特徴です。
変圧器の知識は試験でも実務でも必要不可欠になりますので、練習問題をときながらしっかり覚えましょう。


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